CPicS1

目次

概要

カプコンのシステム基板の1つであるCPS1の一部のタイトルは、 Cボードと呼ばれる小さなサブ基板上にリチウム電池を搭載しており、 この電池でCボード上のカスタムチップ (CPS-B-21) の設定情報をバッテリーバックアップしています。 この設定情報はゲームの正常動作に必須のものであるため、 電池が切れて設定情報が失われてしまうとゲームが正常動作しなくなってしまいます。 そしてこの設定情報は、電池を交換しても自動で復元されることはありません。 CPicS1は、このような電池切れで故障したCPS1のCボードを オリジナル相当の状態に復活させる装置です。

CPicS1が対応するゲーム基板については後述の 対応ゲームタイトル一覧 をご参照ください。

CPicS1完成イメージ

CPicS1は、CPS1のROMボード (Bボード) とCボードの間に割り込ませる形で取り付けます。 ゲーム基板の電源が投入されると、 ゲームの起動シーケンスが始まる前に、CPicS1から Cボード上のCPS-B-21と呼ばれるチップに対して必要な情報を書き込むことで、 電池が切れる前の状態を毎回復元します。 なお、CPicS1を取り付けるにあたり、 ゲーム基板自体を傷つけるような改造 (パターンカットやジャンパ配線の追加など)や、 ゲーム基板のプログラムROMの書き換え等は一切必要ありません。

CPicS1をCPS1基板に取り付けたところ

CPicS1はキットとして頒布されています。 利用するにはキットの組み立て (要はんだ付け) や PICへのプログラムの書き込みなどの作業が必要になります。 表面実装の細かい部品などはないため、 はんだ付けの難易度はさほど高くはありませんが、 注意すべき点はいくつか存在します。 また、PICに書き込むプログラムの生成や実際の書き込み作業には Windows環境やPICプログラマが必要となります。 詳細に関しては マニュアル をご参照ください。

CPicS1 キット同梱部品

CPicS1は、 Cボードが壊れて動作しなくなった非電池搭載 CPS1基板の復活に利用することもできます (イミテーションモード)。 また、部品を別途追加実装することで、 液晶モニタなどで発生するワンダー3の色化け問題を解消することができます (色化け解消機能)。 これらの詳細についても マニュアル をご参照ください。

CPiCS1は Arcade Hacker氏による解析結果 を元に作られた、 メーカー非公認の修理用部品です。 CPicS1に関する質問や不具合報告等がある場合は、必ず作者である nosuke (メールアドレスは本ページ末尾に記載) までお知らせください。 CPicS1に関して、株式会社カプコンならびに関係者各位に対して お問い合わせなどなさらぬようお願い致します。

入手方法

2025年中の頒布開始に向けて準備中です。 ひとまずはBOOTHにて頒布する予定です。 その後、頃合いを見て委託頒布に切り替える予定です。

サポート情報

電池切れ復活対応ゲームタイトル一覧

既知の電池搭載型Cボードを採用しているCPS1基板 (Qサウンド対応作品を含む) の全タイトルに対応しています。

イミテーションモード 対応ゲームタイトル一覧

イミテーションモードは、CPicS1を電池搭載型のCボードと組み合わせることで、 電池非搭載型のCボードの代替品を実現する機能です。 Bチップが基板直付けなため物理的にBチップを交換できないロストワールドを除く、 すべてのビデオゲーム作品に対応しています。 また、検証が十分ではありませんが、 以下のリストに記載のない、 CPS1を利用したメダルゲーム等の非ビデオゲーム作品でも利用可能と考えられます。

関連ファイル

更新情報